ライブドア社への家宅捜索、そして堀江貴文氏の証券取引法違反での逮捕と事態は進み、堀江氏を利用してきた側に、「言い訳」めいた発言が相次いでいる。

また、堀江氏の逮捕は、ライブドア式のマネーゲームへの警鐘あるいは新自由主義の敗北への契機と見る向きもあるが、それはどうだろう。

私は、堀江氏が遺した不の遺産はあまりにも大きく、この国の新自由主義化路線は、止められない所にきているのではないかと思っている。


拙ブログでは、堀江氏は堀江氏も知らない筋書きの用意されたライブドアと言う巨大な舞台装置で踊るピエロであったという推測記事を続けて投稿した。(こちらこちら

しかし、堀江氏は哀れなピエロではあるが被害者では無い。

そして、特に堀江氏がピエロとして躍るのに重要な役割を果たした、マスのメディアと政治家の責任をはっきりさせなければ、この事件は単に堀江氏の野望という小さな枠組みの事件になってしまう。

そして、若い世代に多いとされる、堀江教の信者達は、教祖の逮捕後も彼を時代の殉教者として扱うことになろう・・・


堀江氏逮捕の報を受けて、マスのメディアは一斉に掌を返した。


特にフジテレビの日枝会長・テレビ東京の菅谷社長の堀江批判には呆れる。

繰り返すが、フジテレビもテレビ東京も年末年始の特番に、堀江氏をタレントとして起用している。

堀江氏に批判的なら、この2局とも堀江氏を起用した番組の制作を行わなければ良い。


堀江氏を時代の寵児にする一端を担いだのは、明らかにテレビメディアである。


IT時代の寵児として持ち上げ、「数字の為に」堀江氏をタレントとして面白おかしく起用する姿は、堀江氏の「金の為に何をやっても良い」というスタンスと共通する。

そのスタンスに対する総括無きままに、今度は一斉に堀江氏を批判する。


「数字の為に何をやっても良い」という、巨大なメディアが垂れ流すものたちが、「金の為に何をやっても良い」という堀江氏の姿を受け入れる土壌の一端を作ったと書いたら、書き過ぎなのであろうか?


一方で、為政者・・・

株式取引にかかる税金は、年間の収益に対して10%(地方税を含めて)である。

これを、サラリーマンに係る源泉徴収税と比較してみれば良い。

ざくっと計算すれば、480万以上の年収があれば、株式取引を行っていた方が税金は安い。

そして、そのようなサラリーマンに対する増税は論議されても、株式取引の収益に係る増税は議論の俎上にも乗らない。


これでは、額に汗して働く人々より、マネーゲームに興じる人々を行政は奨励しているようである。

そして、早晩、東京市場は落ちつきを取り戻し、底堅い展開となるのであろう。

堀江ショックを払拭し、マネーゲームは更に浸透することになろう。


さらに、昨年の衆議院選挙で堀江氏を担ぎ出した人々・・・

当時から、堀江氏の錬金術は、合法だが立法主旨に反するものという指摘は数多くあった。

それらに目を瞑り、話題だけで堀江氏を選挙に担ぎ出し、そして話題を広島6区に集中させた・・・


堀江氏を担ぎ話題をそこに集めるやり方の選挙は、ライブドア社同様に虚構の上に成り立ったものである。


マスのメディアの数字

為政者の求める話題性

それらと、堀江氏の「金のため」というスタンスに大きな違いは無い。


そして、堀江氏を結果として支えた、マスのメディアや為政者の総括が無い限り、堀江現象の遺した負の遺産は誰かに引き継がれることになる・・・


それは、本質などを問わず、表面の楽しさ、見栄えの美しさ、フレーズの力強さななどで、物事が判断される時代が確実に浸透し、自分さえ良ければ何をしても良いという新しい自由主義思想が更に蔓延することを意味している。


そして、堀江氏をピエロとして利用した舞台装置を作った側の責任も限りなく重い。

しかし、舞台装置を作った側まで検察の追求が届くのか?はなはだ疑問である。





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